7月3日、毎日新聞社ビル内の「MOTTAINAI STAITION」毎日メディアカフェで、坂井瞳のホッとLIVE!「まいにちのおひるノオト」Vol.3が開かれました。「午前と午後の間に句読点のような肩の力を抜く時間を」というコンセプトで5月に始まった演奏会ですが、この日、いよいよ最終回を迎えました。最終回のステージに立ったのは、坂井瞳と、Vol.1、Vol.2で友情出演した古河美苗、そして、今回が初出演となる学芸大学2年生の滝紫栞(たきしおり)です。コンサートの冒頭で坂井は「今日は最終回ですが、3回目と思って、いつも通りに私たちらしい演奏をお届けしたいと思います」と語りました。
前半のプログラムでは、さまざまなドラマ等の挿入曲として有名な『君の瞳に恋してる』、ドニゼッティの『2本のクラリネットのためのソナタ』、CM等でおなじみの『アイ・ガット・リズム』などを演奏しました。演奏合間には、3名がそれぞれの出身地について語りました。東京都出身の滝は「私は実家通いで毎日が帰省状態なので、友だちの“帰省”をうらやましく思っています」と、地方への憧れを語りました。山梨県出身の古河は「3時間ぐらいで帰れるので、帰りたいときに帰っています。あ、今日かえろうかな~みたいな感じで。(笑) 特産はブドウやモモですが、もらうものだと思っているので、東京では買う気にはなりませんね」と語りました。山口県出身の坂井は「実家に帰るのは一大イベントです。新幹線でも5時間かかるので、関西あたりで降りてしまおうかといつも悩みます。(笑) 最近は飛行機で帰ることが多いんですが、空港にバスも電車も通ってないので、そこから帰るのも一苦労です」と、地方特有の苦労を語りました。この日のお客さまは地方出身の方が多かったのか、坂井の「地方あるあるトーク」を聞きながら大きくうなずく方や、笑う方がたくさんいらっしゃいました。
後半では「今日はいろいろなクラリネットを持ってきました」と語りながら、さまざまなクラリネットを紹介しました。いつも演奏しているベー・クラリネットをはじめ、より高音が出るエス・クラリネット、低音域の充実に欠かせないバス・クラリネットを掲げながら、特徴を説明しました。また、各クラリネットで童謡の『うみ』を演奏し、お客様に違いを聞き取っていただきました。さらに、バス・クラリネットを取り入れた編成で、映画リトルマーメイドの挿入歌、『アンダー・ザ・シー』と、葉加瀬太郎の『ひまわり』を演奏し、低音が入ることの効果を感じていただきました。
演奏会の終盤、坂井は3回にわたる演奏会を通じての感想を次のように語りました。「フリーでやってきた私が初めて1人立ちした本番でした。最初は右も左も分からない状態でしたが、演奏以外にもトーク力やプログラム企画力などをつけさせていただいたように思います。本当にいい経験になりました」。演奏会はkiroroの『未来へ』と、『銀河鉄道999』で幕を閉じました。直後に毎日メディアカフェに協賛されている中越パルプ工業の方から花束が贈呈され、会場は温かい拍手に包まれました。
(文/写真:田中絵里子)